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日本企業10社が手を組み、カンボジアで「6次産業」促進へ

(カンボジア)

プノンペン発

2020年07月28日

ヤマトグリーンをはじめとする日本企業10社(ほかに、フィジックインダストリー、日本通運、辰巳商會、フジマックなど)で構成したコンソーシアム(注1)は7月15日、カンボジア農林水産省と「安全な野菜の国内市場流通と輸出に関する覚書(MoU)」を締結した。コンソーシアムはこれまで、カンボジアで農産物の生産(土壌分析、栽培、収穫)だけでなく、加工や検品、梱包(こんぽう)、配送、販売まで一貫した取り組みを行っている。

MoUの要点は以下のとおり。

  • カンボジアにおける生産、加工、包装から国内配送、海外輸出に至るまでのバリューチェーンの開発
  • 品質と安全が担保された野菜を安定的に供給できる持続可能な農業への投資と人材育成
  • 農業開発を通じたカンボジアと日本の友好協力関係の強化

コンソーシアムが事業の対象とする「品質と安全が担保された野菜」とは、農薬を使わないオーガニック野菜で、トレーサビリティーがしっかりした野菜。カンボジアはベトナムなどから野菜などを輸入しているが、残留農薬量が多いため、富裕層や外国人を中心に安全な野菜へのニーズが高い。

カンボジアは気温が高く、適切な温度管理をしないと、収穫後に市場や港、家庭に届くまで野菜が腐敗してしまうことが少なくない。コンソーシアムはグリーンハウス栽培と、冷蔵倉庫や冷蔵車両、デジタル技術を活用した小口配送システムを利用することで、安定的に収穫量を確保しながら、プノンペン首都圏の富裕層や日本人を含む外国人へ、新鮮な野菜を届けることに成功している。今後はMoUを弾みに、これまでの取り組みを強化するほか、カンボジア国内のオーガニック専門店や大型スーパーへの販路拡大や海外輸出を検討している。

MoU署名式で、ヤマトグリーンの鍋島克仁社長は「コンソーシアムの1社1社の強みを生かし、カンボジアで有機農業の『6次産業化』(注2)を進める」と述べた。

また、ベイン・サコン農林水産相は「カンボジアの農業発展を技術的に支援するコンソーシアムの取り組みに賛同する。農業が競争力を持ち、国際市場で評価されるだろう」と述べた。

署名式には、カンボジア側はべイン大臣のほかに有力食品会社の会長、日本側は三上正裕・駐カンボジア大使や、国際協力機構(JICA)カンボジア事務所の菅野祐一所長、カンボジア日本商工会議所(JBAC)の神田陽悟会長、ジェトロ・プノンペン事務所の宮尾正浩所長が立ち会った。

写真 MoU締結時の様子(ジェトロ撮影)

MoU締結時の様子(ジェトロ撮影)

(注1)企業や組織、グループや個人、または政府などで構成する合併企業もしくは共同体

(注2)第一次産業の農林漁業と、第二次産業の製造業、第三次産業の小売業などの事業との総合的かつ一体的な推進を図り、農山漁村の豊かな地域資源を活用して新たな付加価値を生み出す取り組み。これにより農山漁村の所得向上や雇用確保を目指す(農林水産省ホームページ参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(井上良太)

(カンボジア)

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