「高齢者能力評価師」を正式な職業として認定

(中国)

北京発

2020年07月16日

人力資源・社会保障部、国家市場監督管理総局、国家統計局は7月6日、「高齢者能力評価師」など9つの新職業を発表した(人力資源・社会保障部外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。「中華人民共和国職業分類大典(2015年度版)」の発表以来、今回が3度目の新職業追加となる。

「高齢者能力評価師」は、高齢者の生活活動能力、認知能力、精神状態などの健康状況の測定・評価を行う人員と定義される。また、主要業務として、以下6点を挙げている。

  1. 高齢者の基本情報や健康状態に関するデータを収集し、記録する
  2. 高齢者の日常生活における活動能力を評価する
  3. 高齢者の認知能力、精神状態、知覚能力、意思疎通能力、社会参画能力を測定し評価する
  4. 測定・評価結果に基づき、高齢者の能力等級を確定する
  5. 高齢者能力総合評価報告を作成する
  6. 高齢者の能力回復に向けた提案を行う

近年、中国では急速な高齢化が進んでおり、中国政府は介護が必要な高齢者の数を正確に把握することで、実態に合った適切な政策を打ち出すことが求められている。「高齢者能力評価師」を正式な職業として認定することにより、統一基準に沿った要介護レベルの評価数を拡大し、実態を踏まえた政策立案につなげていく意向とみられる。人力資源・社会保障部は、関連部署とともに、職業基準を早期に制定し、職務行為の規範化や技能向上を進めるとしている。

(唐澤和之)

(中国)

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