電力需給対策で夏季節電キャンペーン展開、低所得層への支援拡大なども

(韓国)

ソウル発

2020年07月14日

韓国産業通商資源部は第33回閣僚会議で「夏季の電力需給展望と対策」を報告した。これによると、2020年夏季の最大電力需要は7月末から8月中旬の間、8,730万キロワット(kW)から9,080万kW程度を予想。供給能力は過去最大水準の1億19万kWを確保し、ピーク時の予備電力として729万kWを確保する計画だ。

電力需給の対策期間を7月6日から9月18日までの75日間に設定し、需給状況をモニタリングする。また、送・配電設備の点検を既に完了するとともに、低所得層に対する夏季の電気料支援(2019年新設)の拡大(注1)、住宅用電気料金の割引限度の拡大(注2)、電気料金(4~9月分)の納付猶予(3カ月間)を2020年末まで延長する。

また、同部は電力需給の管理期間(7月6日~9月18日)中、節電キャンペーン市民団体協議会とともに、夏季節電キャンペーンを展開する。新型コロナウイルス感染拡大への懸念から、例年とは異なり、オンラインでの非対面型キャンペーンを中心に行う。

今回の節電キャンペーンでは、「Safe、Save、Smartなエネルギー使用、生活防疫の中の賢い冷房要領」と称し(1)エアコン使用時は2時間に1回換気、(2)エアコン使用前のフィルター掃除、(3)ドアや窓を閉めてのエアコン使用、(4)室内温度を26度に設定、(5)不要な照明消灯、(6)エネルギー効率の高い製品を使用などの対策を促している。

また、2020年夏は猛暑が予想される中、感染症に対する防疫の重要性が高まっている状況を考慮し、「冷房設備の運転管理指針」を新たに設定した。今回の節電キャンペーン期間中に集中的に広報し、国民の効率的なエアコンの使用を促し、省エネと健康管理の両立を目指す。

(注1)世帯当たりの平均支援額を2019年の7,000ウォン(約630円、1ウォン=約0.09円)から2020年は9,000ウォンに拡大。

(注2)障害福祉割引の限度額を平常時の1万6、000ウォンから2万ウォンに一時拡大。

(当間正明)

(韓国)

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