ボルソナーロ大統領、新型コロナウイルス感染後の容体は安定

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年07月21日

ブラジル大統領府は7月15日、PCR検査で7月6日に新型コロナウイルス感染が判明した、ジャイール・ボルソナーロ大統領(65歳)の容体につき、「既に回復しており経過は順調」と発表した。

7月6日に大統領が新型コロナウイルスに感染したことが報道されると、感染防止政策で一時は対立していた、ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事やホドリゴ・マイア下院議長、2018年大統領選の左派対立候補だったフェルナンド・アダジ元サンパウロ市長などから容体を気遣う声明が相次いだ。当初は大統領の執務への影響や政権中枢への感染を懸念する報道もあったが、次第に影響は限定的だったことが判明している。

ボルソナーロ大統領は、7月5日に38度の熱が出たが、医師の指示に従い、抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンなどを服用し、7日までに容体が回復している。大統領官邸で記者のインタビューを受けた際、一部の場面で2~3メートル距離をとってマスクを外したことにより、「記者を感染リスクにさらした」として、ブラジル報道協会から批判を受けた。しかし、7日以降は、同大統領は医師の指導を受けながら休息を入れつつ大統領公邸で閣僚などとTVや電話での会議など通常業務を精力的にこなす様子が連日報道されている。

15日には現政権の重要政策である、民間企業参入による下水事業を制定した基礎衛生新枠組み法(2020年法律第14,026号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の大統領裁可式典にTV会議を通じて参加した。

ボルソナーロ政権内では、ハミルトン・モウラン副大統領(元陸軍将軍)は濃厚接触がなかったが、濃厚接触のあったパウロ・ゲデス経済相ほか12閣僚が検査を行い陰性だったことが判明している。ミッシェル・ボルソナーロ大統領夫人も11日、PCR検査を受けて異常がないことを11日に発表している。

(大久保敦)

(ブラジル)

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