世界銀行、高中位所得国から低中位所得国に引き下げ、カントリー・マネジャーに神田千世氏
(スリランカ)
アジア大洋州課
2020年07月10日
世界銀行は7月1日、2020~2021年の1人当たり国民総所得(GNI)に基づく国・地域別の所得分類を発表し、スリランカは高中位所得国(4,046~1万2,535ドル)から低中位所得国(1,036~4,045ドル)に格下げした。今回の発表では、スリランカのほか、アルジェリアとスーダンの2カ国も格下げとなった。
スリランカは2019年7月に低中位所得国から高中位所得国に分類されていたが、2020年の1人当たりGNIが前年の4,060ドルから4,020ドルに減少したため、格下げとなった。スリランカでは、2019年4月に同時爆破テロが発生。GDP全体の約6割を占めるサービス業の2019年成長率が前年比2.3ポイント減の2.3%となるなど低迷し、同年の経済成長率は前年比1.0ポイント減の2.3%となっていた。
また、世界銀行は同日、スリランカのカントリー・マネジャーに神田千世氏が着任すると発表
した。神田氏は「スリランカは新型コロナウイルスの感染拡大をこれまでかなり効果的に制限することに成功している」と発言。その上で「経済回復を進め、人々の仕事と生活を守ることが非常に重要だ」とした。また、優先事項として、スリランカの開発支援へ新たなカントリー・パートナーシップの枠組みをつくるため、スリランカ政府、国民と強力な関係を構築していきたいと述べた。
(三木貴博)
(スリランカ)
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