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対ブラジル自動車協定(ACE55号)の対象に大型車両を追加

(メキシコ、ブラジル)

メキシコ発

2020年06月29日

経済省は6月25日、ウェブサイトでプレスリリースを出し、ブラジル政府との間でラテンアメリカ統合連合(ALADI)経済補完協定(ACE)55号付属書II(通称「メキシコ-ブラジル自動車協定」)を改定し、対象に大型車両を加えることで合意したと発表した。2020年7月から3年間かけて段階的に大型車両の関税を相互に撤廃する。ACE55号付属書IIが定める特恵関税の現行対象品目は、a)乗用車、b)車両総重量8,845キログラム以下の貨物自動車、c)農業用トラクター・建設用車両、d)自動車部品、だ。これに車両総重量が8,845キロを超える車両を追加する。

大型車に関する交渉はブラジル側の意向で開始されたと思われ、同分野の貿易はブラジル側の出超だ。ブラジル側の通関統計によると、2019年にブラジルからメキシコへの大型車両の輸出は944万3,000ドル(約10億1,281万円、1ドル=約107円)だが、メキシコからの輸入は8万2,000ドル(約880万円、1ドル=約107円)にすぎない。

メキシコ経済省によると、今回の合意には大型車両の特恵関税対象への追加に加え、既存の対象車両(乗用車、小型トラック)に関する新モデル生産を条件とした原産地規則の緩和期間延長が含まれている。ACE55号付属書IIの第5次追加議定書の第6条は、新モデルについて販売開始から2年間、域内原産割合(RVC)の比率を40%から20%に引き下げることを規定している。この適用期間を30カ月に延長する。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるために操業を停止していた新モデル生産企業に対する配慮であり、メキシコ側の意向で交渉されたものと思われる。

原産地規則の緩和交渉の進展に期待

メキシコ政府はブラジル政府との間で2015年以降、ACE55号に加え、自動車分野以外の特恵貿易協定であるACE53号の交渉も進めている。ACE53号の交渉においては、ブラジル側に競争力がある農産品が関税削減の対象となるため、メキシコ政府としては自国の農業を保護するために慎重な姿勢だ。他方、ACE55号に関しては、厳し過ぎる自動車部品の原産地規則の緩和を目指して交渉を続けている(2019年4月2日記事参照)。

ACE55号付属書IIの自動車および自動車部品の原産地規則は、積み上げ方式で40%のRVCが求められる。積み上げ方式のRVCは製品価格(FOB)に占める原産材料の価格で計算するため、人件費や材料費以外の製造経費が原産付加価値から除外される。従って、素材加工型の自動車部品(例えばプレス部品、鍛造品など)の場合、素材が域内産でない場合は達成が困難だ。メキシコ進出日系企業でブラジルに自動車部品を輸出する企業は10社以上あるが、原産地規則をクリアしないためにACE55号を使えない企業も多い。

(中畑貴雄)

(メキシコ、ブラジル)

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