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全人代閉幕、6つの任務を重点的に取り組み経済回復を目指す

(中国)

中国北アジア課

2020年06月01日

第13回全国人民代表大会(全人代)第3回会議が5月28日、閉幕した。李克強首相は5月22日の「政府活動報告」(以下、報告)で、新型コロナウイルス感染症と経済・貿易の情勢において不確実性が非常に高いとの認識から、2020年の経済成長率の数値目標を提示しなかった(2020年5月26日記事参照)。国家発展改革委員会の寧吉喆副主任は、5月24日の国務院新聞弁公室の記者会見で、成長率目標の設定がなかったのは2002年以来とした。

報告では、2020年の社会消費品小売総額(消費)、全社会固定資産投資額(投資)、貿易総額についても、具体的な数値目標を提示しなかった。そして、都市部調査失業率(注)の目標は、2019年よりも0.5ポイント高い6%前後と設定されたとし、都市部新規就業者数も2019年より200万人少ない900万人以上とした。雇用優先政策は全面的に強化する必要があるともしており、中国政府の現在の経済状況における認識が厳しいものであることが伺える内容となった。

このように中国政府は厳しい経済認識をしているとみられるも、その一方で報告では、小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的完成の目標・任務をしっかりと押さえ、感染症対策と経済・社会発展活動を統一的に進め、感染症対策の常態化を前提に「安定を保ちつつ前進を求める(穏中求進)」としており、減税、財政出動、金融緩和などさまざまな手段を講じて、いち早く経済を回復させることを目指している。

政府の重点活動任務としては、以下の6点を挙げた(詳細は別添資料参照)。

  1. マクロ政策の実施に力を入れ、企業の安定化と雇用の保障に努める。
  2. 改革によって市場主体の活力を引き出し、発展の新たな原動力を増強する。
  3. 内需拡大戦略を実施し、経済発展パターンの転換加速を推進する。
  4. 貧困脱却堅塁攻略の目標達成を確保し、農業の豊作と農民の収入増を促す。
  5. より高いレベルの対外開放を推進し、貿易・外資の基盤を安定させる。
  6. 民生の保障と改善を中心に据え、社会諸事業の改革・発展を推進する。

報告の構成が例年と異なるところがあり、単純な比較はできないものの、2020年に取り組むべき重点活動任務の筆頭には、「マクロ政策の実施に力を入れ、企業の安定化と雇用の保障に努める」が来ており、「マクロコントロールの充実、経済を合理的な範囲内に保つ」が筆頭にきた2019年同様、大規模な減税、企業負担軽減、雇用の安定・拡大が重視されていることがうかがえる(資料参照)。2017年、2018年はその年の筆頭に「サプライサイドの構造改革」が登場していた。

(注)都市部調査失業率には、農民工など都市部常住人口も含まれる。

(宗金建志)

(中国)

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