トルコとアゼルバイジャン、査証相互免除協定を締結
(トルコ、アゼルバイジャン)
イスタンブール発
2020年06月04日
6月3日付官報31144号大統領令2601号によると、トルコとアゼルバイジャンの両国政府は査証相互免除協定を締結した。発効は30日後となる。また、両国は特恵貿易協定も締結しており、「1つの民、2つの国」をモットーに関係強化を進めている。トルコとアゼルバイジャンは、同系の民族で言語も近似しており、互いを兄弟民族と見なしている。
トルコのエルドアン大統領は2月25日、アゼルバイジャンの首都バクーで開催された第8回ハイレベル戦略協力会議において、アゼルバイジャンのアリエフ大統領と13件の協定および1件の共同宣言に署名した。今回の査証協定はその1つで、アゼルバイジャン議会が5月31日に批准し、両国国民はビザなしで相互の国に90日間の滞在が認められることになった。
また、アゼルバイジャン側が5月31日に特恵貿易協定を批准したことで、両国間で合同委員会が設立され、15の品目に対する割り当てと関税率を再設定するための調整に入った。トルコ貿易省によると、同協定はトルコ側が批准した月の翌月の初日に発効することになる。両国は目標貿易額を150億ドルとしている。
トルコ統計機構(TUIK)によると、2019年のアゼルバイジャンへの輸出は17億8,848万ドル、アゼルバイジャンからの輸入は4億1,102万ドルで、貿易総額は20億ドルを超えている。また、アゼル・ニュース(5月31日)によると、対内直接投資についてもアゼルバイジャンからは180億ドル、トルコからアゼルバイジャンへは125億ドル規模の投資をしている。加えて、現在、約4,000のトルコ企業がアゼルバイジャンで活動しており、160億ドル相当となる300以上のプロジェクトを実施しているという。
(ネスリン・イシジャン・アルスラン)
(トルコ、アゼルバイジャン)
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