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不動産市場が低迷、賃料支払い困難で途中解約も増加

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2020年06月03日

ブエノスアイレス市公証人協会によると、4月の不動産取引件数はわずか7件(前月比99.5%減、前年同月比99.7%減)となり、過去最大の落ち込みを記録した。ブエノスアイレス州においても、4月の取引件数はわずか1件にとどまったと、同州の公証人協会が明らかにした。政府が3月20日から導入している公衆衛生上の緊急事態による外出禁止令が大きく影響した。公証人の事業活動は、5月12日から外出禁止令の対象外とされたが、買い手が物件を内見できない状況では、「取引は成立しない」と業界関係者が説明している。

また、アルゼンチン不動産会議所は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営が行き詰まったブエノスアイレス市の多くの店舗テナントが、賃貸契約の解除を開始していると表明した。営業ができず、売り上げがゼロとなっている状況で、賃貸料を支払うことができないためだ。5月11日から一部商業の段階的な活動再開は許可されたものの(2020年5月11日記事参照)、「再開できた店舗では、売り上げは、新型コロナウイルス感染拡大前と比較して40%程度にとどまっており、厳しい状況が続く」と、同会議所のアレハンドロ・ベンナサル会長が語る。さらに、「特に観光、飲食、娯楽、文化、スポーツに関連する施設はほぼ停止状態で、再開のめども立たない中では、完全に閉店を決断する事業者も増えている」と付け加えた。

5月25日付現地紙「iプロフェシオナル」が行った調査においても、閉店が相次ぎ、空き店舗の急増が確認できたとの結果が明らかになっている。賃主と借主の交渉の末、賃貸料を50%まで大幅値下げするケースや、営業が再開できるまで賃料を求めないケースもある。さらに、政府が打ち出した賃貸価格の凍結と立ち退き禁止制度も存在するが、いずれにしても状況に耐えられない事業者が多いというのが現状のようだ。

連邦政府の賃貸価格の凍結と立ち退き禁止制度は、3月29日付政令320/2020号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに基づき、9月30日まで有効とされている。対象となっているのは、都市部および農村部における住宅の賃貸、文化・社会活動に向けた施設の賃貸、小規模の農産業に向けられた農地の賃貸、自営業者によるサービス、商業、産業に向けた物件の賃貸、中小企業が賃貸する物件などで、3月の賃貸料金に据え置きされるとある。また、借り手が賃貸料支払いを滞納しても、同制度の有効期間中、立ち退きは不可とする。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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