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新型コロナウイルス感染の影響を受けて食品卸会社が消費者への直接デリバリーを実施

(米国)

ニューヨーク発

2020年06月03日

新型コロナウイルス感染症の影響により、米国でレストランの営業が大幅に制限をされる中、食品卸売業者には消費者の自宅へ直接商品を届けるサービスを実施する企業が出てきた。新サービスを開始した日系食品卸売業2社へのインタビュー(5月21日)を基に報告する。

ニューヨークおよびその周辺州で主にレストラン向けに食品や食品関連商品を卸している日系のニューヨーク・ミューチュアル・トレーディング(New York Mutual Trading)は、4月から消費者へのデリバリーサービスを開始した。日本食材を中心とした食料品から、食器やレストランでの業務用の調理道具、テークアウト用の容器まで取りそろえている。同社によると、顧客からは、日本食材に加え通常購入する機会のない、薬味容器や魚のうろこ取りなどの厨房用品が好評だという。

また、全米で水産物を中心に取り扱っているトルゥー・ワールド・フーズ(True World Foods)も顧客の需要がかねてから強かったこともあり4月から消費者へのデリバリーサービスを開始し、活魚や生鮮水産物、冷凍食品などを販売している。日本人顧客からは、大手日系スーパーで購入できない、朝に解体したマグロなど新鮮な魚介類を購入できることで評判は上々だという。同社は現在、西海岸や中西部といった同社の支店がある他の地域でも同様にデリバリーサービスを実施しており、今後も拡大の予定だ。

2社のように、通常では消費者への直接販売を行わない食品卸売業者が直接販売に乗り出した背景には、新型コロナウイルス感染症のまん延がいまだ収まっていない現状において、外食機会が減った消費者が直接食材などを購入する需要が増加していることがある。

また、食品の販売においては原則として米国食品医薬品局(FDA)の規則に沿った栄養表示が必要となるが、FDAにおいては、新型コロナウイルス感染拡大の状況に鑑みて暫定的に、業務用包装食品の栄養表示にかかる規則を緩和するガイダンス(2020年3月31日記事参照)発表している。これにより食品メーカーは栄養表示がない業務用包装食品を消費者に販売することが可能となった。ニューヨーク・ミューチュアル・トレーディングによると、この緩和は取り扱い商品の増加、そして商品の売上げ増加につながり、直接販売の実施に向けての追い風となっているという。一方で、上述のトルゥー・ワールド・フーズによると、デリバリーサービス自体の売り上げは好調ではあるものの、本業のビジネス形態に代わるものには至っていないという。

(荒高弘)

(米国)

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