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コロナ下の活動制限期間中でも人種差別反対の大規模デモ活動が活発に

(スイス)

ジュネーブ発

2020年06月18日

6月に入ってから、スイス各地で人種差別に反対するデモが活発化している。米国において黒人男性が白人警官による不適切な拘束方法により死亡する事件が発生した5月末以降、米国内で始まった人種差別や警察の取締に反対するデモが世界中に拡大し、スイスにも波及したかたちだ。

報道によれば、6月1日の祝日にはチューリヒで、6月6日にはローザンヌで約2,000人が、6月9日にはジュネーブで1万人以上を集めたデモが行われた。参加者は、「Black Lives Matter」のスローガンをかかげ、黒い衣類に身を包んで市中を行進した。6月13日にはスイス全土に抗議活動が広がり、チューリヒ、ベルン、バーゼル、ルツェルン、ザンクトガレン、ローザンヌでのデモが報告されている。同日のチューリヒ市内のデモには1万人以上、ベルンの連邦議会前広場の屋外集会には約4,000人が参加したとのことだ。

スイスでは、3月に新型コロナウイルス感染防止のための活動制限措置が導入されて以降、6人以上の集会は禁止された。制限措置の緩和により6月6日からは300人以下の集会が可能になってはいるものの(2020年5月29日記事参照)、感染リスクの観点からは問題になりかねない。連邦政府は、ソーシャルディスタンスを守っている限りは、デモは規制対象の集会に当たらないと積極的な取り締まりは行わない意向だ。

このデモの背景には、居住人口の4分の1が外国人であるスイスにおいても黒人などに対する人種による差別は現実的な問題であることが挙げられる。スイスにおいても、公共の場や職場での人種に基づく差別的取り扱いや侮辱的な発言、就職差別が報告されている。連邦内務省人種差別対策委員会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが把握しているスイス国内における人種差別件数は2019年に352件で、2016年から1.7倍以上に増加している。

スイスでは、新型コロナによる活動制限措置が1カ月を超えた5月上旬から、同措置が緩和されないことへの不満などによる週末デモが継続的に発生しており、テーマは異なるものの全土でデモが行われている状況が続いている。

(和田恭)

(スイス)

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