湖北省、デジタル経済にかかる発展目標を発表

(中国)

武漢発

2020年06月18日

湖北省政府は6月15日、「デジタル経済の発展を加速させ、新たな経済成長ポイントを育成するための若干の措置(以下、本政策)」を発表した。同省がデジタル経済に特化した発展政策を制定するのは初めてとなる。

本政策では、同省政府が5月8日に発表した、2020年内に第5世代移動通信システム(5G)の基地局を省内に5万基設置する計画を踏まえ(2020年5月13日記事参照)、3年以内に国家レベルのビッグデータ試験モデル企業を30社誘致し、人工知能およびビッグデータ産業を1,000億元(1兆5,000億円、1元=約15円)以上の規模に成長させる、などの目標が設定された(添付資料表参照)。

湖北省政府が経済のデジタル化を推し進める背景の1つには、新型コロナウイルスの感染拡大の影響がある。湖北省全域で厳格な移動制限が実施されたことで、特にテレビ会議や遠隔診察、オンライン授業、オンライン展示会などのサービスが活用されて、経済活動の再開後においても重要な役割を果たしてきた。

同省政府は6月15日に行われた記者会見の場で、本政策の施行を通じて「湖北省における人材、産業、政策といった面の優位性を生かしながら、経済のデジタル化をリードしていく」と述べている。

(片小田廣大)

(中国)

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