再び女性・ジェンダー平等相を交代

(チリ)

サンティアゴ発

2020年06月12日

チリのピニェラ大統領は6月9日、新たな女性・ジェンダー平等相を任命した。マカレナ・サンテリセス前女性・ジェンダー平等相の就任(2020年5月8日記事参照)から、わずか34日での交代となった。新大臣は、観光庁次官だった独立民主同盟党(UDI)所属のモニカ・サラケット氏。

主要各紙の報道によると、サンテリセス氏は、就任直後から、野党とフェミニストらによる厳しい批判にさらされていた。これは過去に「チリ軍事政権下での良い面を無視することはできない」という発言や、「移民はこれ以上必要ない」という自身のツイッターへの投稿に加えて、同氏に同省の所管領域での経験がない点も批判の対象となっていた。また、大臣就任直後の5月中旬に「混乱や破壊を助長する不適切なフェミニスト運動が存在する」と発言したことで、フェミニストらとの対立が加速し、カロリナ・クエバス同省次官との関係悪化も大臣交代の原因となった、と報じられている(「エル・メルクリオ」紙6月10日)。

(岡戸美澪)

(チリ)

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