5月の自動車生産、やや持ち直しも、前年同月比大幅減が継続

(タイ)

バンコク発

2020年06月23日

タイ工業連盟(FTI)自動車部会は6月18日、5月の自動車生産台数が5万6,035台となり、前年同月比で69.1%減少したと発表した(添付資料表参照)。自動車各社の工場の操業停止により記録的な低水準となった前月の2万4,711台からは改善がみられたものの、引き続き大幅な減少になった(2020年5月26日記事参照)。内訳は、輸出向け生産台数が全体の64.2%で61.9%減の3万5,965台、国内販売向けが全体の35.8%で76.9%減の2万70台だった。部門別では、乗用車が71.8%減の2万110台、ピックアップトラックなどの商用車が67.3%減の3万5,925台となった。

1~5月累計では前年同期比40.2%減の53万4,428台となり、輸出向けが35.9%減の30万3,582台、国内販売向けが45.0%減の23万846台。部門別では、乗用車が43.4%減の20万2,767台、商用車が38.0%減の33万1,661台となった。

5月の販売台数は前年同月比54.1%減の4万418台と、4月の3万109台からはやや回復した。FTIによると、国内で新型コロナウイルス感染の状況が改善したことや、政府の支援策などの実施に伴い、販売は回復傾向にあるという。

5月の輸出台数は2万9,894台で、前年同月比68.6%減となった。4月の2万326台に比べ、若干改善した。新型コロナウイルス感染拡大による各国経済低迷の影響により、中近東以外の全ての地域への輸出台数が減少し、完成車の輸出額は64.0%減の約175億バーツ(約604億円、1バーツ=約3.45円)にとどまった。また、完成車、エンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は64.3%減の約247億バーツだった。1~5月でみると、完成車の輸出は前年同期比35.0%減の30万501台で、輸出額は32.1%減の約1,587億バーツとなった。完成車、エンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額も30.1%減の約2,363億バーツと落ち込んだ。

(高谷浩一、トンワニッチャノッパクン・ニチャーパッタラ)

(タイ)

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