海南省自由貿易港、重点プロジェクト35件の調印式を行う

(中国)

広州発

2020年06月23日

中国国務院は6月1日、「海南省自由貿易港建設全体方案」(以下、方案)を発表した(2020年6月12日記事参照)。同方案を受け、6月13日には海南省海口市で、海南自由貿易港第1期プロジェクト合同調印式が開催された。航空、貿易、新エネルギー車、医薬、消費、金融分野などのプロジェクト35件の契約が締結された。内訳は、外資系プロジェクト8件、中国資本系プロジェクト27件となる。

調印式に出席した海南省の劉賜貴書記は、「海南省は、観光業、現代サービス業、ハイテク産業、および熱帯地域の特色を生かした農業を柱に、現代的経済システムの構築を加速させ、海南自由貿易港の建設を推進する」と述べた。

具体的なプロジェクトの例を挙げると、フランス電力グループと海南省国際経済発展局が協定を締結し、新エネルギー車の充電・バッテリー交換設備の整備について協力を深めるとしている。海南省政府が2019年7月18日に発表した「海南省新エネルギー車発展計画外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、2030年までに海南省全域でガソリン車の販売が禁止される予定だが、新エネルギー車の普及に向けては充電・バッテリー交換ステーションの整備などが課題とされている。同プロジェクトの実施でこの課題の解消につながることが想定されているとみられる。

(梁梓園)

(中国)

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