政府、35億ドルの外債を発行、「コロナ回復相場」を利用

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年06月09日

ブラジル経済省国庫管理局は6月3日、2件合計で35億ドルの外債を発行することを発表し、翌4日に以下のとおり各国債の詳細を明らかした。

○5年満期国債(グローバル2025)発行額12億5,000万ドル

償還日:2025年6月6日。利率(クーポンレート):年2.875%。発行価格:額面価格の99.425%。利回り:年3.000%(米国財務省債を263.1ベーシスポイント上回る)。利払日:年2回(6月6日と12月6日、初回2020年12月6日)

〇10年満期国債(グローバル2030)発行額22億5,000万ドル

償還日:2030年6月12日。利率(クーポンレート):年3.875%。発行価格:額面価格の98.977%。利回り:年4.000%(米国財務省債を324.3ベーシスポイント上回る)。利払日:年2回(6月12 日と12月12日、初回2020年12月12日)

国債の引き受け業務はバンク・オブ・アメリカ、ドイツ銀行、イタウBBA、JPモルガンが行う。引き受け団の資金受取日は2020年6月10日。

ブラジル政府は2004年6月以来、5年満期の海外起債は行っていなかった。しかし、新型コロナウイルス感染拡大により影響を受けた世界経済の回復に向けて、国際金融市場では楽観的な見方が広がり、海外起債環境が整った。

ブラジル国営石油会社ペトロブラスも6月3日、32億5,000万ドルの外貨建て公社債を発行した。発行額は2031年償還社債が15億ドル、2050年償還社債が17億5,000万ドルで、2031年償還社債の利回りは年5.6%、2050年償還社債の利回りは年6.9%となっている。

(大久保敦)

(ブラジル)

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