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和歌山県が四川省と交流発展に向けた覚書を締結

(中国、和歌山)

成都発

2020年06月01日

和歌山県は5月19日、中国・四川省と「交流を発展させるための覚書」(以下、覚書)を締結したと発表した。覚書は、双方の(1)観光、(2)防災・減災、(3)青少年、(4)医療、(5)教育、(6)経済分野での交流の促進を目的として、2020年3月に締結された。

これまで段階的に交流を拡大

和歌山県と四川省の交流の歴史は、1994年に四川省成都市からジャイアントパンダのペアが和歌山県の動物園(アドベンチャーワールド)に搬入され、中国と海外動物園による世界初となるジャイアントパンダの長期国際共同繁殖研究を開始したことに始まる。その後も観光分野を中心とした交流が続いており、2019年10月には四川省成都市で、和歌山県の観光プロモーション事業(セミナー・商談会)が開催され、両地域の企業計約30社が集い、観光関連の活発な商談が行われた。

こうした継続的な交流が実を結び、2021年1月には和歌山県・四川省の間で友好都市関係の締結も予定されている。これまで両地域の交流は、パンダ飼育および観光分野を中心としてきたが、今後、覚書を契機とした多方面での交流実績を蓄積する中で、友好都市関係樹立後の交流事業の展開を円滑に進めていく狙いがある。

防災・減災、経済分野の交流に期待

覚書に盛り込まれた6分野のうち、特に防災・減災分野の交流は四川省側からの期待が高い。和歌山県は南海地震、東南海地震、南海トラフ巨大地震の震源域内に位置しており、過去には大型の地震が繰り返され、地震による津波の被害も多かった。そこで、同県は日頃から防災・減災関連の情報を積極的に公開、県内各地で定期的な防災会議を開催するなど、防災・減災対策を徹底してきた。また、和歌山県は「稲むらの火」(注)で有名な濱口梧陵氏の出生地でもあり、県民の防災・減災に対する意識も高いとされる。県担当者は「県の防災対策はハード面の整備のみならず、ソフト面の強化においても長年の経験がある。四川省は地震が多い地域で、成都市では毎年、日中防災フォーラムが開催されている。このような場で和歌山県の経験を伝えていきたい」と期待を述べた。

経済交流の深化にも期待がかかる。和歌山県は、既に中国・山東省と友好都市関係を締結しており、2019年は和歌山県と山東省の両方でビジネスセミナーや企業商談会を開催するなど、中国での県産品の販路開拓に力を入れている。和歌山県は四川省での県産品の販路開拓にも期待しており、今後、四川省企業と県内企業との間でも商談機会を創出していく。現在は、新型コロナウイルスの影響により、対面による企業交流を実施できないことから、ウェビナーやオンライン商談会といった非接触型の交流を計画している。

(注)1854年、安政南海地震による津波が、現在の和歌山県有田郡広川町を襲った際、濱口梧陵氏が自身の田畑に火を放って高台への避難経路を示し、多くの村人を非難させたほか、後日、私財を投じて大規模な堤防を村に築き、将来の津波に備えたとする逸話。

(寺田俊作)

(中国、和歌山)

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