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香港への国家安全法導入、韓国の輸出にも影響

(韓国、香港、中国、米国)

中国北アジア課

2020年06月02日

中国政府は5月28日、全国人民代表大会で、反体制活動を厳しく取り締まる「国家安全法」を香港にも導入する方針を採択した。これに対し米国は強く反発、これまで香港に認めてきた貿易面などの優遇措置を停止するなどの措置を発表し、両国の対立はさらに深まっている。

こうした中、韓国貿易協会は5月29日、「香港の国家安全法導入に関する米中の対立とわが国輸出への影響」を発表した。米中の対立激化により、香港の物流と金融のハブ機能が弱まる場合、香港を中継貿易基地として活用してきた韓国の輸出も影響は不可避と分析した。

同報告によると、韓国の輸出先として香港は第4位(281億ドル、2019年)で、韓国を原産地とする香港の再輸出のうち、98.1%が中国へ輸出されている。韓国企業は香港の安定した金融・物流インフラ、税制などを背景に、対中国の輸出・投資チャンネルとして香港を活用してきたが、今回の米中対立により、こうした利点が失われる可能性が高いとしている。

香港を活用した中継貿易が困難となる場合、韓国企業は中国への直接輸出に転換せざるを得なくなる。韓国の対香港輸出のうち70%を占める半導体の場合、大手を除く中堅・中小輸出企業の物流コスト増加などが予想され、化粧品や農水産食品などの品目は、中国の通関・検疫が香港に比べ非常に煩雑なため、中国への直接輸出に転換する場合、通関に支障が予想されるとしている。

一方、同報告はプラスの側面も指摘している。米中対立の拡大で、香港を経由した中国の対米輸出の道が閉ざされた場合、中国と競合する石油化学や家電、医療・精密、光学機器、鉄鋼製品などの対米輸出で、韓国企業が相対的に競争優位を確保できるとしている。現在、米国の対中制裁で中国と競争関係にあるスマートフォン、通信装備市場でも、韓国企業の世界市場でのシェアが増加すると分析している。

(友田大介)

(韓国、香港、中国、米国)

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