6月1日からマニラ首都圏の外出制限をさらに緩和

(フィリピン)

マニラ発

2020年06月02日

フィリピン政府は5月28日、6月1日からマニラ首都圏を修正広域隔離措置(MECQ)から一般的隔離措置(GCQ)に移行すると発表した。カガヤン・バレー地方、中部ルソン地方、カラバルソン地方、パンガシナン州、アルバイ州、ダバオ市は引き続きGCQにとどめ、それ以外の地域は全てMGCQに移行するとした(MECQ、GCQ、MGCQの詳細を参照)。

フィリピン運輸省(DOTr)のアーサー・ツカデ長官は、GCQに移行する6月1日以降、マニラ首都圏の鉄道など公共交通機関が、乗客数を限定した上で運行を再開すると発表し、LRT1号線、LRT2号線、MRT3号線は乗客数を、従来の10~12%、国鉄は35%に限定するとした。

マニラ首都圏は5月16日付で、それまでの最も厳しい隔離措置である広域隔離措置(ECQ)から一部商業施設での限られた製品に限っての営業再開が認められるMECQに移行していた(2020年5月19日記事参照)。

国内感染者数は最多を記録

制限措置は緩和されるも、マニラ首都圏含めてフィリピンの感染者数は拡大が続く。フィリピン保健省(DOH)は5月28日、新型コロナウイルスの同日の感染者数が539人と、1日当たりの感染者数で過去最多を記録したと発表した。539人のうち61%に当たる330人がマニラ首都圏、10%に当たる55人がセブ市を含む中部ビサヤ地方、同じく10%に当たる55人が海外からの帰国者などとなった。

フィリピン政府は、世界でも最も早い3月中旬に外出禁止令や公共交通機関の停止などを含む隔離措置を当初1カ月という期間で発動し、その後何度も延長を繰り返してきたが感染者数の増加傾向はおさまらない。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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