エチオピア航空、旅客便を徐々に再開へ
(エチオピア)
アディスアベバ発
2020年06月30日
エチオピア航空が徐々に旅客便を再開している。世界規模での新型コロナウイルス感染拡大に伴い、就航先の空港閉鎖や渡航制限に対応して、貨物便中心の運航としていたが、在外の自国民が帰国する手段として、旅客便もパリやロンドン、フランクフルトなど限られた就航先について完全には運休していなかった。成田からも減便の上、貨物の集荷状況に応じて、月曜と木曜に旅客用の航空券を販売している。
同航空ホームページによると、停止していた便でも、ミラノやローマ、ジュネーブなどの便が既に再開している。また、バンコク(6月30日から)、ニューヨーク(7月1日から)、ドーハ(7月8日から)といった都市が順次、再開リストにある。
エチオピア航空はアフリカ各都市との乗り継ぎ需要を取り込むことで成長してきたが、域内の主要国では、モザンビーク、コートジボワール(以上は6月30日から)、エジプト(7月1日から、注)、ケニア(ナイロビ、モンバサ、7月6日から)などへの運航再開が案内されている。他方、南アフリカ共和国(ヨハネスブルク、ケープタウン)、ナイジェリア(ラゴス、アブジャ、カノ、ポートハコート、エヌグ)、ガーナへの再開見通しは立っていない。
エチオピアでは入国後、一般旅券の場合、これまで14日間の指定場所での隔離(費用は旅行者負担)が必要となっていたが、現在は、最初の7日間をホテルなどの指定場所で待機し、その後の7日間は自宅などでの自己隔離に措置が変更されている。国内の新型コロナウイルスの累計感染者数は5,689人(6月28日時点)を数える。
(注)エジプトでは、3月19日正午以降は空港を閉鎖し、自国籍以外の渡航者の入国を停止しているが、7月1日から国際線を再開予定(2020年6月17日記事参照)。主にエジプトからの外国人の出国やエチオピア人の帰国、エチオピアを経由した入国可能な国への渡航に利用されるとみられる。欧州など入国制限がある国へのフライトも同様だ。
(関隆夫)
(エチオピア)
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