4月の自動車生産台数は0台も、各社は徐々に生産活動再開

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2020年05月25日

アルゼンチン自動車製造業者協会(ADEFA)は5月6日、4月の自動車国内生産台数(大型トラック・バスを除く)は0台だったと発表した(別添資料図1参照)。アルゼンチン政府は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月20日から公衆衛生上の緊急事態による外出禁止令を発令しており、4月に自動車生産工場が稼働することはなかった。

輸出業務については活動が認められため、外出禁止令が発令される3月20日以前に生産されたストックから、わずか2,386台(前年同月比88.4%減)が4月に輸出された(添付資料図2参照)。仕向け地をみると、ブラジル859台、ペルー519台、中米・カリブ地域(パナマ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、キュラソー、ドミニカ共和国、プエルトリコ、グアテマラ、バハマ)434台、オセアニア367台、チュニジア・モロッコ112台、スリナム・ボリビア41台、エクアドル30台、ウルグアイ16台、チリ8台となった。

現在アルゼンチンは外出禁止令の緩和を段階的に進めており、自動車工場の稼働も、工業生産・開発省の事前承認があれば可能となり(2020年4月22日記事参照)、5月18日にはフォルクスワーゲン、19日にはトヨタとルノー、20日にはフィアットの工場が操業を再開した。ADEFAによると、各工場は、作業員同士の距離を1.5メートル以上開けること、マスクを着用すること、工場に入る前に検温を行うこと、一度に働く労働者の数を減らすことなど、衛生基準を満たす厳格なプロトコルのもと作業を行っている。

(津下みなみ)

(アルゼンチン)

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