新型コロナウイルスで需要減、首都のホテル稼働率は2%以下

(エチオピア)

アディスアベバ発

2020年05月15日

新型コロナウイルスによる来訪者の宿泊需要低下に伴い、アディスアベバ市内のホテル130軒(客室8,667部屋)の客室稼働率が2%未満に落ち込んでいる。加えてエチオピア航空も、就航都市80カ所以上の旅客便の運行を停止中だ。入国者については自己負担で指定ホテルに滞在し、14日間の自己隔離をする必要がある。隔離で使える指定ホテルは全体の12%となっており、営業を続けているが、その他のホテルは32%が一部閉鎖、56%が完全閉鎖となっている。この状況は、アディスアベバ宿泊施設所有者協会(Addis Ababa Hotel Owners Trade Sectoral Association)が加盟ホテルを対象に実施した4月の調査(回答率97%)で明らかになった(注1)。このような現状が続くと、宿泊だけでなく会議や飲食需要を含めて、毎月3,500万ドルの売上消失に見舞われるとみられる。

市内では、6月3~5日に国際サッカー連盟(FIFA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの第70回総会が予定されていたが、9月18日への延期が決まり、これに先立つ3月に開催予定だった評議会も延期の上、時期を改めてオンライン開催となっている。

アディスアベバは、アフリカ連合本部や国連機関に加え、各国大使館も多数存在する。大小の国際会議が多く開催され、エチオピア航空のサービス拡大と就航都市数の増加とあわせて「MICE」(注2)の振興に注力してきた。国家非常事態宣言(4月8日から5カ月間有効)の期間中は、5人以上の集会が禁止されており、これら需要は、宣言解除まで一切見込めない。

2020年の観光客数減少により、2019/2020年度(2019年7月11日~2020年7月10日)の海外からの観光客数は、今後、前年度比25万人減(約30%減)の60万人に留まるとアディスアベバ宿泊施設所有者協会は予測する。また、国内の新型コロナウイルス感染の流行はピークの前とみられており、そのため観光需要が回復期に入るのは、2020年第4四半期から2021年第1四半期になると見込まれている。政府は、5月2日の首相府記者会見で、ホテルなど観光産業向けの支援策を検討中とする。

(注1)MICEとは、企業などの会議(Meeting)、企業などの行う報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称(官公庁ウェブサイトより抜粋)

(注2)調査実施・発表日の詳細な日付は不明。

(関隆夫)

(エチオピア)

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