工場の視察検査期間が5月15日まで延長

(ミャンマー)

ヤンゴン発

2020年05月07日

ミャンマー労働・入国管理・人口省(以下、労働省)は4月30日、同省と保健・スポーツ省(以下、保健省)による新型コロナウイルス感染予防ガイドラインによる視察検査の実施期間を、当初の4月20~30日から5月15日まで延長することを発表した。延長された期間中、工場・作業所などがガイドラインに沿った環境整備ができた場合、当局へ速やかに報告して検査を受ける必要がある。

期間中に対応できなかった場合、再稼働の承認を得るまで社会保険からの給付金(労働者の賃金40%相当額、2020年5月1日記事参照)は支給対象外となる。給付の対象期間は、稼働が一時停止した日から、(1)当局の検査を受けて再稼働の承認通知文が発出された日(実際の再稼働日とは異なる)もしくは(2)対策不十分により再稼働の承認を得られなかった場合、検査を受けた翌日から数えて5日目までとなっている。

金融、物流、ホテル、建設なども検査対象に

また、労働省は5月3日、新型コロナウイルス対策に関して補足通知PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発出し、(1)必要不可欠な業務、(2)多くの国民へのサービス、(3)多くの国民にとって必要な業務を定義した。当該3業務については、金融、物流、ホテル、建設などの業種が含まれている。同通知により当該業務は引き続き操業することが認められた一方、保健省の感染予防ガイドラインに沿った準備を行う必要があることも明示された。当該業種の企業においては、準備が終わり次第、環境整備が整ったことを証明するものを労働省と保健省へ提出し、当局の検査を受ける準備をしておく必要がある。

なお、当局の検査を受け再稼働が承認された場合でも、フォローアップ検査を受けるケースがある。一部の工業団地などは、当局によるフォローアップ検査の通知を受けている。アウンサンスーチー国家最高顧問は4月22日、労働省と事業者、労働組合連合との間で設けたテレビ会議でフォローアップ検査の必要性について言及しており、各社はフォローアップ検査も念頭にした感染予防対策を実施していかなければならない。

(クントゥーレイン)

(ミャンマー)

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