800点以上の品目に追加関税

(トルコ)

イスタンブール発

2020年05月21日

5月20日付官報31132号大統領令2565号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、800点以上の品目に対して、2~30%の追加関税が発表された。今回発表された追加関税には2種類のリストがあり、即日発効で9月末までの時限措置の関税率(23~42ページ、800点以上)と、10月1日以降の追加関税率(3~22ページ、900点以上)がある。

対象品目には、大理石、無機化学品、プラスチック製品、ゴム製品、原皮、紙、人造繊維、鉄鋼と鉄鋼製品、アルミニウムおよびその製品、一般機械など幅広い製品が含まれている。

4月18日(2020年4月27日記事参照)、4月21日(2020年4月27日記事参照)、5月11日(2020年5月14日記事参照)を含むと、1カ月で4,000点以上の品目に対して追加関税が適用されたことになる。トルコの国営アナドル通信によると、追加関税適用品目の急増は、新型コロナウイルスの影響による輸入圧力から国内産業を保護することを目的としている。

5月15日付「デュンヤ」紙によると専門家は、国内産業保護のほか、国民の税の支払い猶予措置などによる税収減の影響を最小限に抑えることや、重要な外貨収入源である観光産業への打撃などにより国内外貨収支の悪化が見込まれるため、輸入を抑制し、国内の外貨需要を制限することでトルコリラ下落を防ぐことが、一連の追加関税の目的であると指摘している。

対象品目のHSコードや追加関税率は上記官報にて確認可能。追加関税率リストの見方は添付資料のとおり。日本の適用税率は現在のところ、カテゴリー8に含まれる。

(エライ・バシュ)

(トルコ)

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