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国民党はトッド・ミューラー新党首で選挙戦へ

(ニュージーランド)

オークランド発

2020年05月27日

2020年9月19日の総選挙に向けて、最大野党の国民党は支持率の急落を背景に、サイモン・ブリッジズ党首とポーラ・ベネット副党首による体制を断念し、5月22日にトッド・ミューラー党首(51歳)、ニッキー・ケイ副党首(40歳)を新たに選出した。

ミューラー党首はゼスプリやフォンテラでのビジネス経験があり、議会では外交・防衛・貿易委員会の委員長に就任していたほか、農業・バイオセキュリティ・食品安全・林業の野党側スポークスマンを務めていた。ケイ副党首は国民党政権時代に教育相などを歴任している。

5月の民間世論調査で、アーダーン首相率いる与党労働党の支持率が59%と大幅に伸びる一方で、最大野党の国民党は29%に急落し、国民党は危機感を抱いている。アーダーン首相は就任以来、「首相にふさわしい人物」として世論から最高水準の支持率を得てきたが、コロナ禍への対応により5月調査ではさらに63%と過去最高の支持率を得た。現在、労働党は連立政権(注)を組成しているが、同党への支持率が高水準で維持された場合、単独での政権樹立も可能性として出てくる。しかし、現在のところ次期選挙での連立についてのコメントは出されていない。

一方、国民党のミューラー新党首は、政権奪取に際して、ブリッジズ前党首が否定してきたニュージーランド・ファースト党との連立の可能性も示唆している。2月の同世論調査では国民党が46%、労働党が41%と政党支持率では国民党が上回っていた。両党とも今回の選挙で過半数(61議席)を得られず、ニュージーランド・ファースト党や緑の党が一定の支持率を得た場合には、少数政党が政権樹立のキャスティングボードを握ることになる。

現アーダーン連立政権の一翼を担うニュージーランド・ファースト党は、労働党の目玉施策であるキャピタルゲイン税の導入に反対し、アーダーン首相はその導入を見送った経緯があった。同税の導入には産業界が反対しているとの見解が示されていた(2019年5月9日記事参照)。

ミューラー党首は失業率が今後10%を超えることが懸念される中、国民党として小規模事業者支援を軸に経済の立て直しを訴え、9月の選挙で政権奪取を目指す意向だ。

(注)ニュージーランド議会は任期3年の一院制で120議席。最大野党の国民党は55議席。与党の連立政権は、労働党46議席、ニュージーランド・ファースト党9議席に加え、不信任案と予算案について閣外で協力する緑の党8議席を併せ、合計63議席を占める。そのほか、ACT党1議席、無所属1議席(国民党からの離党者)。

(奥貴史)

(ニュージーランド)

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