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国内事情に沿った新型コロナ対策を強調も、厳しい規制発出の可能性も示唆

(スウェーデン)

ロンドン発

2020年05月07日

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、周辺国と異なり国境封鎖や移動制限、飲食店への休業命令など導入していないスウェーデンが注目されている。しかし、他国とは一線を画しながらも、これまでにさまざまな対策を打ち出してきたのが実態だ。

飲食店やバーは営業が可能だが、公衆衛生局が3月24日に規制を発出。客同士の密集を避けるため、顧客の間には腕1本分を目安に適切な距離を確保するよう推奨するとともに、飲食中は常に着席することを義務付けた。規則に従わない店舗には法的措置もとられ、4月には客でごった返したストックホルム市内の複数のレストランが一時営業停止処分となっている。

外出規制は出されていないものの、3月29日からは50人を超える集会が禁止されており、違反すれば罰則の対象となる。教育機関については3月18日、高校、専門学校、職業訓練所、大学を閉鎖し、遠隔授業を行うよう推奨。一方、保育施設、小・中学校は通常どおり運営されている。

4月1日には店舗やショッピングモールに対して、滞留顧客数を制限し、支払時に列ができずにすむ代替策や間隔を空けた並び方の掲示などの措置を要請する勧告を公衆衛生局が発出した。企業など雇用主に対しては、可能な限り在宅勤務とすることや、不要不急の外出や出張の取りやめ、近距離での接客の回避などを求めている。

さらに70歳以上の高齢者や感染リスクが高い住民に対しては、公共交通機関の利用も一切避けるよう求め、高齢者には薬局や食料品店での買い物も避けるよう呼びかけている。一連の勧告は12月末まで有効と長期間を想定しているが、必要なら短縮または延長するとしている。

状況次第で一段と厳しい措置も

事態が悪化する可能性も織り込んでいる。4月7日には、緊急時に素早く対策を実行できる権限を政府に付与する感染症法の修正案を議会に提出。4月18日から6月30日までの時限的措置で、必要に応じ、集会の禁止や商業施設を閉鎖させる権限や、交通規制、医薬品・医療機器の統制などを行う権限が付与された。

ステファン・ロベーン首相は4月22日の会見で、国民に対してあらためて注意を喚起。今後の状況次第でさらに対策を導入する可能性があると示唆した。翌23日にはレナ・ハレングレン保健社会相が世界保健機関(WHO)主催の会見で、「スウェーデン独自の新型ウイルス対策など存在しない。目指す終着点は他の国々と同じ」と述べ、同国を特別扱いする見方を一蹴。「自国の状況に最善と判断される対策を実行しており、必要なら厳しい措置をとる用意はできている」と述べ、政府の決意を強調している。

(篠崎美佐、杉田舞希)

(スウェーデン)

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