香港政府、集合禁止措置など6月4日まで延長
(香港)
香港発
2020年05月21日
香港政府は5月19日、公共の場における9人以上の集合禁止措置などを継続すると発表した。直近の域内感染の発生や学校の5月27日の再開などを考慮した上での継続措置となる。同措置は当初5月21日までを期限としていたが(2020年5月7日記事参照)、延長された。5月22日に発効し、6月4日が新しい期限となる。
飲食店において各テーブル間を1.5メートル以上離し、同一テーブルには8人までしか座れない措置(バーは4人まで)なども、6月4日まで継続となる。また、サウナ、パーティールーム、ナイトクラブ、カラオケの営業禁止については、5月28日まで延長となる。
公共の場における集合禁止に関しては6月4日まで延長となる一方、飲食を伴わない宗教活動(教会、寺院などにおける礼拝など)については、通常収容人数の50%を超えないことを条件に、新たに集合禁止の対象外となった。
5月21日からは、康楽文化事務署(レジャー・文化サービス署)が管轄する、33の公共プール、屋外バーベキュー場、一部図書館サービスなどが再開するほか、23日からは海水浴場も開放される。社会の正常化に向けて、さらに一歩前進するかたちとなる。
政府は6月4日の天安門事件追悼集会への政治的考慮を否定
6月4日までの延長措置について、一部メディアでは、毎年香港で6月4日に開催されている天安門事件の追悼集会に向けた政治的な考慮があったのでは、と報じている。昨年の同集会は、逃亡犯条例改正反対活動も受けて規模が拡大し、6月9日のいわゆる100万人デモにつながっていった。
こうした意見に対し、香港政府は、ウイルス感染リスクを下げるための措置であり、政治的な考慮は全くないと否定している。
(渕田裕介)
(香港)
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