第1四半期は輸出入額とも前年同期比で減少、赤字幅は拡大

(コロンビア)

米州課

2020年05月25日

コロンビア国家統計局(DANE)は4月30日に2020年第1四半期(1~3月)の輸出統計を、5月14日に同期の輸入統計を発表した。それによると、輸出額は87億5,700万ドル(前年同期比8.7%減)、輸入額は118億8,600万ドル(同5.3%減)、貿易収支は31億2,900万ドルの赤字となり、赤字幅は前年同期よりも拡大した。

輸出を品目別に見ると、全体の3割を占める石油・同派生品は石油価格の急激な下落を受けて24.4%減となった(添付資料表1参照)。同製品は特に3月単月の下落幅が大きく、60.0%減だった。一方、金は国際価格の上昇を受け、21.7%増と好調だった。農林水産・食品・飲料は、バナナの輸出が伸び(19.7%増)、3.7%増を記録した。

国・地域別に見ると、主要輸出相手国である米国と中国向けは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経済活動が停滞したことにより、ともに2桁台の減少を記録した(添付資料表2参照)。両国向けとも、特に原油の輸出が減少しており、米国向けは25.8%減、中国向けは16.5%減だった。なお、インド向け輸出が急増しているが、これは前年同期に石油輸出の実績がなかったことによる。

輸入を品目別に見ると、農林水産・食品・飲料の輸入が前年同期比9.8%増加した。とりわけ、穀物・同調整品の輸出が好調で24.4%の増となった(添付資料表3参照)。一方、新型コロナウイルス感染拡大防止策の一環で国内の多くの産業が活動停止となったことから、工業品はほぼ全てのセクターで減少した。国・地域別に見ると、輸出同様、米国と中国からの輸入が減少しており、米国からは輸送機器(94.3%減)、中国からは携帯電話(23.8%減)の減少が目立った(添付資料表4参照)。

(佐藤輝美)

(コロンビア)

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