改正「固体廃棄物環境汚染防止法」、2020年9月1日から施行

(中国)

上海発

2020年05月08日

第13回全国人民代表大会常務委員会の第17回会議で4月29日、改正「中華人民共和国固体廃棄物汚染環境防止法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、新固体廃棄物法)が審議を通過し、2020年9月1日から施行されることになった。

新固体廃棄物法では、固体廃棄物による環境汚染の予防と抑制を明確にし、減量化、資源化、無害化の原則を堅持しつつ、工業固形廃棄物、生活ごみ、建築ごみ、農業固体廃棄物、危険廃棄物などの分野においても環境汚染防止制度を完備するものとなっている。また、罰金額の引き上げ、罰則種類の増加など、違法行為に対する罰則も強化されている(添付資料参照)。

内容としては、これまでの6章91条から、今回の9章126条へ条文が大幅に増えた。新たに建築ごみ、農業固体廃棄物などを管理対象として追加したほか、2019年7月から上海市を皮切りに開始された生活ごみの分類についても、国として推進する姿勢を明確にした。

また、固体廃棄物の輸入ゼロに向けて、国務院生態環境主管部門が商務部、発展改革委員会、税関など主管部門と共同で実施するとしている。世界的なプラスチック汚染対策に関しても、製造段階での過剰包装の禁止、電子商取引(EC)、宅配、テークアウト業界などでの包装最適化やリサイクルの推進を行っていくとしている。

さらに、新型コロナウイルスへの対応などで発生した医療廃棄物については、国家危険廃棄物リストの管理に基づき管理していくとしている。

(呉秀媛)

(中国)

ビジネス短信 7b3efe81e5000270