LGエレクトロニクス、第1四半期の業績は減収増益

(韓国)

ソウル発

2020年05月01日

韓国のLGエレクトロニクスは4月29日、2020年第1四半期(1~3月)の業績(連結ベース)を発表した。第1四半期の売上高は前年同期比1.3%減の14兆7,278億ウォン(約1兆2,813億円、1ウォン=約0.087円)、営業利益は21.1%増の1兆904億ウォンだった(添付資料参照)。四半期ベースで営業利益が1兆ウォンを超えたのは2度目で、営業利益率は過去最高を記録した。

同社が発表した第1四半期の部門別の業績は次のとおり。

◇ホーム・アプライアンス&エア・ソリューション(洗濯機、冷蔵庫、エアコンなど)

韓国では乾燥機、クローゼット型のホームクリーニング機、食器洗い乾燥機などが販売好調だったが、新型コロナウイルスの感染拡大により海外での販売が減少し、売上高は前年同期比0.9%減の5兆4,180億ウォンとなった。一方、営業利益はプレミアム製品の販売拡大やコスト削減により、3.6%増の7,535億ウォンと四半期ベースで過去最高を記録した。

◇ホーム・エンターテインメント(有機ELテレビなど)

欧州や中南米の主要取引先による営業の縮小・停止などを受け、売上高は4.8%減の2兆9,707億ウォンだった。一方、営業利益は有機EL(OLED)テレビなどプレミアム製品の販売堅調やコスト削減などで、31.7%増の3,258億ウォンとなった。

◇モバイル・コミュニケーションズ(携帯電話など)

新型コロナウイルスの感染拡大による中国ODMメーカー(委託者のLGブランドで製品を設計・生産)からの供給の滞りなどにより、スマートフォンの販売が減少し、売上高は33.9%減の9,986億ウォン、営業損益も赤字状態が続いている。

◇ビークルコンポーネント・ソリューションズ(自動車電装部品など)

電気自動車部品や子会社ZKWの自動車ランプの売り上げ減少、新型コロナウイルス感染拡大による北米、欧州工場の閉鎖により、売上高は1兆3,193億ウォンで2.1%減となり、営業損益も赤字が続いた。

◇ビジネス・ソリューションズ(電子看板、太陽光発電モジュールなど)

ノートパソコンなどのIT製品や太陽光発電モジュールの販売が好調で、売上高は3.5%増の1兆7,091億ウォンだった。営業利益は、電子ディスプレイの安定した収益力により、26.3%増の2,122億ウォンとなった。

なお、同社は新型コロナウイルス感染の影響により、第2四半期以降の業績見通しについては「下落が予想される」としている。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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