政府、外出規制をさらに緩和

(ポーランド)

ワルシャワ発

2020年05月08日

政府は4月29日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い導入していた各種規制(2020年4月16日記事参照)をさらに緩和する措置を発表した。今回の緩和は、ポーランド政府が4月16日に発表した段階的緩和(2020年4月21日記事参照)の第二段階にあたり、当該措置は5月4日もしくは5月6日より実施されている。緩和の内容は主に以下の通り。

【5月4日より実施】

  • 大型ショッピングモールの営業再開。ただし、面積15平方メートルあたり1人の入場制限を設ける必要がある(廊下は施設の面積として含まない)。ただし、ショッピングモール内での飲食店、フィットネスセンターやレクリエーションスペースは引き続き閉鎖される。
  • ホテルおよび宿泊施設の営業再開。ただし、ホテル内のレストラン、レクリエーションスペース、スポーツジム、プールなどは引き続き閉鎖され、食事はルームサービスでのみ提供される。
  • 大型ホームセンターの週末営業の再開。
  • 図書館、博物館、美術館等の一部文化施設の運営再開。ただし、時期などについては、各施設が衛生当局と協議の上で決定される。
  • 医療リハビリテーション施設の再開。なお、マッサージ店は対象に含まれない。

【5月6日より実施】

  • 両親が働いている家庭の子供を対象に、幼稚園と保育園の保育サービスを再開できる。ただし、各地方自治体は感染状況などを鑑みて、幼稚園や保育園を閉鎖することができ、その場合は子育てに係る追加の手当てが両親に支給される(注)。

これらの制限緩和措置に加えて、4月25日には屋外スポーツ施設の利用制限について5月4日より一部緩和することが発表された。政府は今後の制限緩和についても、第3段階以降は原則2週間ごとに新型コロナウイルスの感染状況などを勘案した上で発表するとしている。

一方、4月23日に国内旅客機のポーランド国内空港への着陸禁止措置を5月9日まで延期することが発表されたほか、4月26日には今後告知される解除日までの間、国際列車も運休されることが発表されている。

政府は「危機防止シールドパッケージ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を策定するなどして、新型コロナウイルス感染拡大およびそれに伴う規制によって影響を受ける企業を支援しようとしている(2020年4月6日記事参照)。

(注)保育園、幼稚園、学校および大学は原則5月24日まで閉鎖されている。

(楢橋広基、ニーナ・ルッベ・ルビニスカ)

(ポーランド)

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