「エコモーション・ウィーク2020」がバーチャルで開催

(イスラエル)

テルアビブ発

2020年05月25日

世界最大規模のモビリティ・スタートアップイベント「エコモーション・ウィーク2020外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、バーチャル・イベントとして5月18日から21日まで開催された。イベントは、専用ウェブサイト上に「メイン・ステージ」「エキシビジョン」「B2B」などのコーナーで構成され、登録者(有料)は全てのコンテンツにアクセスすることができる。

「メイン・ステージ」では、5月19日午前9時から午後9時45分まで、10~30分間のパネルディスカッション、対談、コンペティションの表彰などのプログラムが順次ビデオ配信された。イベントのプラチナ・パートナーであるSOMPOデジタルラボは、「自動運転、誇大か希望か(AV Hype or Hope)」と題したパネルディスカッションを行った。パネリストの1人として、2019年シリーズAで120億円超を資金調達した、自動運転用オープンソースを開発するティアフォーの創業者である加藤真平氏が登壇した。加藤氏は、「自動運転技術を個社で開発するのは多額のコストがかかる。まだ市場が立ち上がっていない現状では、オープンソースを活用することで初期開発費用を削減し、サービスコンセプトの実証に注力する方が得策」と述べた。

「エキシビション」には、イスラエルのスタートアップを中心に170社(2019年は130社が出展)が参加。各社に割り当てられたページに、プロモーションビデオ、技術やサービスのデジタルパンレット、各社の紹介や技術資料などを掲載していた。「B2B」では、出展者へミーティングを申し込んだり、参加者のプロファイルを確認してチャットを行ったりすることが可能となっていた。

主催者が発表した速報値によれば、170社のスタートアップが出展、参加者は1,200社から3,000人、バーチャル商談が2,300件1対1のチャットが1万5,000件という結果だった。イスラエルは早くから新型コロナウイルス感染への対策に取り組んでおり、5月末時点で経済活動や市民生活の多くが再開されているが、今後しばらくイスラエルの大型展示会はバーチャル・イベントとして開催されることになるだろう。

(荏原昌)

(イスラエル)

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