4月の自動車販売、22カ月ぶりに前年同月比で増加も通年では厳しい見通し

(中国)

上海発

2020年05月14日

中国自動車工業協会(CAAM)が5月11日に発表した4月の自動車販売台数は前年同月比4.4%増の207万台となり、22カ月ぶりに前年同月比で増加に転じた。内訳は、乗用車が約153.6万台(2.6%減)と3月より45.8ポイント改善したものの、引き続き前年同月比で減少している。商用車は53.4万台(31.6%増)となり、2019年3月に過去最高を記録した50万台をさらに上回った(2019年4月26日記事参照)。

新エネルギー車の補助金政策については、4月23日に発表した「新エネルギー車への財政補助政策に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」で2022年まで継続されることになったが(2020年4月30日記事参照)、4月の新エネルギー車販売台数は7.2万台(26.5%減)で回復の兆しは見られない。

1~4月の自動車販売台数は576.1万台(31.1%減)と、引き続き大幅なマイナスとなった。CAAMは、第2四半期(4~6月)に新型コロナウイルス感染拡大が効果的に抑制されたとしても、2020年通年の自動車販売台数は15%減(2,190万台)になる見込みとした。また、中国以外での感染拡大の効果的な抑制がなされずに第3四半期(7~9月)以降も感染拡大が続けば、25%減(1,933万台)と予測し、2012年以来8年ぶりに2,000万台の大台を割る可能性を示唆した。

(高橋大輔)

(中国)

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