中国の自動車市場、3月の商用車販売台数が過去最高を記録

(中国)

上海発

2019年04月26日

中国自動車工業協会(CAAM)が4月12日に発表した3月の自動車販売台数は252万台と、前年同月比で5.2%減となった。内訳は乗用車が約202万台(6.9%減)、商用車が約50万台(2.4%増)だった。2018年7月以降、前年同月比で販売台数の減少が続いているが、商用車については、3月に史上最高を記録するなど、プラス成長となった。

2018年後半から続いてきた新車販売台数の減少は、2019年初めて底を打ったように見える。上海市のガソリン車ナンバープレートは競売方式だが、こちらも2018年7月以降、応募者数が前年同月比20%以上の減少となっていたのが、4月には17%減と、減少幅が縮小する動きが見られた。

2019年の中国の新車販売台数の見通しについては、CAAMは1月に2,810万台と2018年並みと発表した(表参照)。これに加え、3月末から4月にかけて、各社が決算報告などの中で見通しに言及している。ドイツ・フォルクスワーゲン(VW)、米国・ゼネラルモーターズ(GM)との合弁会社を有する中国最大の自動車メーカー、上海汽車の新車販売台数(年間)は2,675万~2,815万台。日産、ホンダ、フランス・プジョーなどとの合弁会社を有する東風汽車集団や、トヨタ、ホンダ、三菱自動車などとの合弁会社を有する広州汽車は、今年の情勢は2018年と変わらず、新車販売台数はゼロ成長となるとの見通しを示している。

表 2019年の販売見通し

今後、関係省庁が連名で1月末に発表した自動車や家電の買い替えなどを柱とする消費刺激策の具体策(2019年4月16日記事参照)が順次公表されるとみられるが、前年比で大きなマイナスを記録した新車市場がどれくらい持ち直していくのか注目される。

(高橋大輔)

(中国)

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