マレーシア国境の主要1カ所を一時閉鎖、カンボジア国境では新たな検疫措置

(タイ)

バンコク発

2020年05月29日

タイの新型コロナウイルス状況管理センター(CCSA)は5月27日の記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、タイとマレーシア間の2つの主要国境のうち、パダンベサール(タイ)=パダンベサール(マレーシア、国境名同一)国境を5月28日以降、一時的に閉鎖することを発表した。28日付「バンコク・ポスト」紙によると、この方針を受け、同国境があるタイ南部ソンクラー県知事が27日付で国境閉鎖命令を出した。27日に新規感染が確認された9人のうち、6人が同国境経由でタイに入国したことを踏まえた措置で、国境の洗浄措置を行う。

同国境での物流は、鉄道貨物の輸送のみ許可しており、今回の措置による影響は限定的とみられる。

トラート県、カンボジアに進入可能な時間を7時間に制限

また、カンボジアとの国境では、検疫体制を強化している。タイ東部に位置し、クロンヤイ(タイ)=コッコン(カンボジア)国境のトラート県は5月23日、「国境を通過する輸出入者やブローカー、関連事業者に対する新型コロナウイルス管理措置にかかるトラート県令」(第1117号/2020年)を発出外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。この命令は同県伝染病委員会の承認を受けて県知事名で出したもので、5月25日から有効となっている。これにより、トラックドライバーや同乗者などの物流従事者は、タイからカンボジアに入ってから7時間以内にタイに戻ることとされ、それができない場合には14日間の隔離措置の対象となることを定めている。なお、同様の国境措置については、4月13日にタイ東部のアランヤプラテート(タイ)=ポイペト(カンボジア)国境のサケオ県も導入しており、この国境ではタイから出国した同じ日のうちにタイに戻れない場合、隔離措置が課されている。

ジェトロ、メコン地域主要国境の定期レポートを公開

ジェトロは、5月中旬から6月中旬の間、メコン地域の主要国境10カ所の定期調査を実施し、ジェトロ「アジアにおける新型コロナウイルス対応状況」のタイ情報掲載箇所で公開している。5月22日時点のレポートは以下から参照可能(要約PDFファイル(515KB)レポート本体PDFファイル(1.7MB))。

(蒲田亮平)

(タイ)

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