吉林省舒蘭市の感染リスクレベルを「高リスク」に引き上げ、感染者増で警戒続く

(中国)

大連発

2020年05月20日

吉林省衛生健康委員会は5月10日、吉林省舒蘭(じょらん)市の感染リスクレベルを「中リスク」から「高リスク」へと引き上げた。同市では、5月7日に新型コロナウイルスの感染者が1名発生し、5月9日より「低リスク」から「中リスク」へと感染リスクレベルを引き上げていたところ、同日新たに11人の新型コロナウイルス感染者が確認されたため、今回の措置となった。

現在、舒蘭市行きの列車が一部運行停止となっているほか、同市では封鎖管理が行われている。生活必需品の購入のため、各世帯において1日1人の外出のほか、感染抑制の対応や病気の治療、突発的な事由を除き、原則外出禁止とした。公共施設の閉鎖措置なども併せて実施している。

5月7日に吉林省・舒蘭市で新規の感染者が確認されるまで、同省における新型コロナウイルス感染者は73日間連続でゼロとなっていたが、同省では、リスクレベルの引き上げ以降も、12日に新規感染6人、13日に新規感染1人、14日に新規感染4人と感染拡大が続いている。

近隣地域では、新型コロナウイルス感染者の流入を防ぐため、各地で規制を強化している。大連市では5月11日より、吉林省からの来訪者に対し、以下のとおり隔離措置やPCR検査を実施している。

  • 吉林省舒蘭市からの来訪者:14日間の集中隔離及びPCR検査を2回実施
  • 吉林省吉林市の他の地区からの来訪者:14日間の個室での自宅隔離とPCR検査を1回実施
  • 上記以外の吉林省からの来訪者(過去14日以内に来た者を含む):自身の健康観察を行い、速やかに検査機関に赴きPCR検査を1回実施

また大連市民が、過去14日間に吉林省、とりわけ舒蘭市の滞在歴を有する者および舒蘭市からの来訪者に接触した場合は、所在の社区に健康申告を行うことを義務化するとともに、今後、吉林省、とりわけ舒蘭市から大連に移動する予定の者に対しては、事前に目的地の社区に健康申告を行うことを義務化している。

(李莉)

(中国)

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