企業運転資金支援融資のレポ入札実施、低金利で落札

(ペルー)

リマ発

2020年05月01日

ペルー中央準備銀行(BCR)は、政府が立ち上げた国内企業の運転資金支援策「レアクティバ・ペルー(ペルー再始動の意)」(2020年4月21日記事参照)の政府保証付き融資のうち、40億ソル(約1,280億円、1ソル=約32円)相当のレポ入札を4月23日に実施した。応札額は103億6,000万ソルに上り、その結果、入札に参加した民間金融機関が提示した、企業に貸し付ける際の金利は0.5~1.98%の低金利となった。この背景としてパシフィコ・ビジネス・スクールのホルヘ・カリージョ教授は、通常であれば3%は下らない融資の際のコストが人件費や広告費などが削減されたため0.5%程度に抑えられている上、政府保証付きということでリスクコストも軽減されたためと分析している。

今回は政府保証割合ごとに4つの融資枠が設定されたが、中小企業向けの1億ソル分(政府保証割合98%)の落札金利は0.5%だった。その他4億ソル分(同95%)の落札金利は0.55%、20億ソル分(同95%)は1.0%、15億ソル分(同80%)は0.79%だった。最終的な企業への貸付金利には、前述金利に加えて、ペルー開発金融公社(COFIDE)の年間保証手数料として0.5%が加算されることになる。

当初の想定を大幅に下回る低金利を評価する声がある一方で、一部のエコノミストからは、今回の入札において緊急事態宣言下で最も損失を受けている中小企業向けの入札金額の割合が低かった(全体の2.5%)ことを批判する声も出ている。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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