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2019年の製造業投資、プラスチック代替で製紙が増加

(マレーシア)

クアラルンプール発

2020年05月25日

ジェトロがマレーシア投資開発庁(MIDA)から入手したデータによると、2019年の日本の製造業によるマレーシアへの投資認可額は、前年比8.3%減の37億9,220万リンギ(約948億500万円、1リンギ=約25円)で、製紙メーカーなどによる投資が大きいことが明らかになった。

日本の製造業による投資を詳しくみると、紙・印刷・出版が13億8,520万リンギと、全体の36.5%を占めて最大だった(添付資料表1参照)。この業界の投資事例として、2019年4月の日本製紙によるマレーシアの軟包装製造業TSプラスチックの株式取得がある。昨今、国際的にプラスチックによる環境汚染問題に関心が高まっており、包装資材として紙が見直されている。同社プレスリリースによると、TSプラスチックを拠点に「紙化」(紙でできることは紙で行う)の展開、紙の包装材開発を推進する計画だという。

中国が4年連続首位

外資製造業によるマレーシアへの投資総額(認可ベース)については、MIDAが4月20日に公表しており、前年比7.1%減の538億9,190万リンギだった。業種別にみると、電気・電子製品が前年比2.0倍の217億3,950万リンギと最大で、全体の40.3%を占めた。次いで、紙・印刷・出版が前年比94.2%増の96億8,710万リンギと、全体の18.0%を占めた(添付資料表2参照)。

国・地域別では、中国が153億30万リンギで、前年比で22.2%減少したが、4年連続首位だった(添付資料表3参照)。同国の投資を業種別にみると紙・印刷・出版が65億4,460万リンギと最も多く、同国の投資の約4割を占めた。中国は2020年末までに古紙輸入を禁止する見込みで、紙関連メーカーなどの投資が増えているとみられる。

2位の米国は前年比4.5倍の142億2,620万リンギだった。同国の投資では、全体の約8割を電気・電子製品が占めた。大型案件では、半導体チップ製造大手インテルによる高度組み立て・試験技術の導入のための拡張投資案件があった。

その他の大型案件では、英国のスミス・アンド・ネフューによる整形外科用医療機器の工場新設案件がある。新工場はペナンに建設中で、2022年に生産開始、5年間で約800人を雇用する。

経済回復のため、高付加価値投資誘致を優先

2020年のマレーシア経済は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響を受ける見通しで、アズミン・アリ国際貿易産業相は「投資案件数ではなく、高付加価値投資の誘致が優先」と発言し、経済の回復のため、高付加価値投資の呼び込みに注力する方針だ。5月18日の下院議会では、アブドゥラ国王が「マレーシア経済の活性化のためにも投資の重要性が高まっている」と述べ、政府の投資認可プロセスのより簡素化・迅速化を目指すことを求めた(国営ベルナマ通信5月19日)。

(田中麻理)

(マレーシア)

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