タイの消費者信頼感指数、1998年以降の過去最低を更新
(タイ)
バンコク発
2020年05月15日
各種の経済社会調査を実施しているタイ商業会議所大学(UTCC)は5月8日、4月の消費者信頼感指数(CCI)(注)が47.2となり、調査開始以降、過去最低を更新したことを発表した。CCIは3月に50.3へ急落し、4月はさらに落ち込み、14カ月連続の下落となった。今後6カ月の経済状況に関する見通しは3月に比べて特に悲観的となり、改善を見込む割合は4.1%にまで低下した(添付資料表1参照)。
UTCCはレポートの中で、4月の指数低迷の要因として、新型コロナウイルスの広がりに対する不安や商業施設の閉鎖、干ばつによる農家収入減への懸念などを挙げている。
また、UTCCは同時に4月の消費者購買指数も発表した。指数の計算方法はCCIと同様で、新車購入、住宅購入、観光支出、中小企業の事業投資の4項目につき、時期がどの程度適切かを聞く調査だ。このうち新車の購入意欲については、14カ月連続で低下し、調査を開始した2005年7月以降、過去最低を更新した(添付資料表2参照)。
(注)消費者信頼感指数はアジア通貨危機後の1998年10月からUTCCが算出しており、0~200の幅を持つ。100超は消費者が景況感を「よい・改善する」と捉える割合が高く、100未満は「悪い・悪化する」と捉えていることを意味する。
(蒲田亮平)
(タイ)
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