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日英FTA交渉が近々開始へ、英国経済回復のカギに

(英国)

欧州ロシアCIS課

2020年05月14日

英国政府は5月12日に、日本との自由貿易協定(FTA)交渉を開始するに当たり、達成すべき目標を発表した。初回会合は近々、テレビ会議による開催を予定している。新型コロナウイルス感染拡大がもたらした未曽有の国難により、低迷した英国経済を回復させるには、貿易促進が不可欠とし、同協定の締結を通じての貿易拡大に期待を示した。

FTAの締結により、繊維や衣料品の製造業者、専門家や金融サービスのプロバイダーは、日本との貿易障壁を下げることで最大の勝者となることが見込まれる英国の産業の1つとした。公表された交渉目標には、日EU・EPAを基軸とした野心的で包括的な合意を目指すことや、中小企業や投資家を含む英国ビジネスに新たな機会を提供すること、サプライチェーンの多様化により経済全体の安全性を高めることなどが含まれた。

また、これまでたびたび政治問題にもされてきた(2019年6月6日記事参照)国営医療サービス(NHS)の取り扱いをめぐっては、NHSが調達する医薬品の購入価格や提供するサービスの開放などは交渉のテーブルには載らないとした。さらに、環境・動物保護、食品安全基準について妥協しないこと、両国が気候変動対策へのコミットメントを確実にすることも示した。

また、エリザベス・トラス国際貿易相は声明で「日本とのFTAは、環太平洋パートナーシップに関する包括的かつ先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)につながる重要なステップであり、CPTPPへの参加により、貿易先の拡大や経済成長が可能となる」と述べた。

この日発表された英国政府の分析は、日英貿易協定が両国間の貿易フローを152億ポンド(約1兆9,912億円、1ポンド=約131円)増加させる可能性があり、英国経済に15億ポンドの恩恵をもたらし得るとした。英国は既に5月6日より、米国とFTA交渉を開始している(2020年5月8日記事参照)。

また、英国政府は、2022年までに英国の貿易総額の80%をFTAで網羅するという目標を実現するために、近々オーストラリアやニュージーランドとの締結交渉を行う予定だ。

(尾崎翔太)

(英国)

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