イード休暇開始、治安および新型コロナウイルス対策に注目
(バングラデシュ)
ダッカ発
2020年05月25日
バングラデシュでは5月22日、5月26日までの断食明け休暇〔Eid-ul-Fitr(イード・ウル・フィトル)、以下「イード」〕に入った。通常イード期間は、オフィスや工場が一斉休業となり、故郷に帰省することが一般的だが、今年は新型コロナウイルス感染拡大対策として、自宅待機および休業措置が5月30日まで要請されており(2020年5月20日記事参照)、県をまたぐ移動や故郷への帰省は禁止されている。また、断食の月中で最も宗教意識が高まるとされる「みいつの夜(5月21日)」からイード終了日(26日)までの間は、特にテロなどへの警戒を高める必要があるとして、日本大使館から在留邦人に対して注意喚起がなされている。
一方、現地ではイード期間に向けて帰省をする旅行客であふれかえる様子などが報道されている(「デイリースター」5月19日)。予定どおり5月30日に休業措置が解除されれば、現在休業している日系企業の多くが操業を再開する予定だが、感染状況の拡大次第では、5月31日以降の経済活動の再開可否などに影響があるとみられており、イード期間の感染状況に注目が集まる。
当地では5月20日、PCR検査実施数が初めて1万を超え、感染者数増加がうかがえる。なお、5月21日は1日当たりの感染者数が過去最高の1,773人、死者22人となり、累積感染者数は2万8,511人、うち死者数は408人、回復者数は5,602人となっている〔バングラデシュ伝染病研究所(IEDCR)〕。
(安藤裕二、山田和則)
(バングラデシュ)
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