PROSUR、新型コロナ感染拡大で関連パブリックドメイン技術を公開

(ブラジル、南米)

サンパウロ発

2020年05月12日

4月26日、南米諸国の統合を推進する地域枠組みであるPROSURによって、新型コロナ感染拡大に関連するパブリックドメイン(権利期間が経過し公衆に利用可能となったもの)となっている特許関連の技術情報が公開PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)された。

特許制度は、発明者に一定期間、一定の条件の下に特許権という独占権な権利を与えて発明の保護を図る一方、その発明を公開して利用の機会を図ることにより、改良技術の開発促進や利用の普及に貢献する。今回の公開によって、新型コロナ感染拡大への対策支

援として、患者や医療従事者に役立つ技術情報を提供する。

今回PROSURによって公開された技術は、アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ウルグアイにおけるマスクやガウン、人工呼吸器などに関し、すでにパブリックドメインとなっている技術の合計34件。

具体的にブラジルにおいては、患者の肺中の圧力や呼吸数、吸気と呼気の比率などに基づき換気量を調整する人工呼吸器に関する技術や、生地を有効に活用した医療用ガウンや、極細繊維を用いることで伸張性・撥水(はっすい)性を向上させた医療用ガウン用素材に関する技術の合計5件が掲載されている。

(貝沼憲司)

(ブラジル、南米)

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