経済社会開発銀行、デジタル政府戦略に参画、自治体のサービス電子化支援へ

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年05月21日

政府系金融機関である国立経済社会開発銀行(BNDES)は5月11日、全ての公共サービスのデジタル化を目指すための協力プラットフォーム「REGE GOV.BR外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」のパートナーに就任した。「REGE GOV.BR」は、ブラジルが連邦政府や自治体が提供する全ての公的サービスをデジタル化することを目指す「デジタル政府戦略2020-2022」(2020年5月7日記事参照)を推進するにあたり、情報交換や連携を行うためのもの。BNDESはこれまでもブロックチェーン技術やIoT(モノのインターネット)などの技術による政府のデジタル変革を提唱してきた。同プラットフォームに関する議論や会議への参加を通じて、州や自治体のデジタル化促進にかかる融資機会を模索する。

経済省のルイス・フェリペ・モンテイロ・デジタル政府担当次官は「BNDESの参加は融資の観点から州政府にとって重要な役割を果たす」と歓迎している。同戦略の「第4の目的:集約された公共サービスのデジタル化」を実現するためには全ての州政府の参加が条件になっているが、新型コロナウイルスの感染拡大で各自治体の予算状況は逼迫している。

BNDESのレアンドロ・クレマ公共管理・社会環境部長は、各自治体がこのように厳しい財政状況にある中でも「公共サービスのデジタル化は州政府や自治体などのコスト削減に資する」と述べている。

(古木勇生)

(ブラジル)

ビジネス短信 1c27523993a77c02