スイス、オーストリア・ドイツとの国境管理を前倒しで緩和

(スイス)

ジュネーブ発

2020年05月20日

スイス連邦政府は5月16日、ドイツ、オーストリアとの合意に基づき、15日深夜から両国との国境管理を緩和したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。政府は5月13日、ドイツとオーストリア、フランスとの国境を6月15日に原則再開すると発表していたが(2020年5月14日記事参照)、検討中としていた前倒し緩和が2カ国について実現されたことになる。

これに伴い、連邦関税局はこれまでの通過抑制策を廃止し、ほとんどの国境における封鎖が税関当局によって解除された。一方、人の移動についての国境管理は引き続き実施されるが、入国許可の対象となる要件は緩和された。

連邦政府が今回の規制緩和を踏まえて更新した入国制限に関するQ&Aのウェブページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、従来のスイス国籍保有者や労働ビザ保有者に加え、2020年3月以前に既に長期的関係があった未婚のカップルや親族が互いに再会を希望する場合や、冠婚葬祭への出席、自ら保有する不動産の利用・維持のための入国が認められるようになった。ただし、これらの場合、国境で入国理由を説明する署名入り自己宣言書を提示しなければならない。買い物や給油、観光を目的とした越境は引き続き禁止対象となる。

その他の国境を接するイタリアとフランスについては、今回の緩和対象外だが、今後、相手国との協力や状況の進展に応じて追加的な緩和を行う可能性がある。

(和田恭)

(スイス)

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