経済活動制限を全国規模で緩和、非常事態宣言は5月11日まで延長

(カザフスタン)

タシケント発

2020年05月01日

カザフスタン国家非常事態委員会は4月27日、新型コロナウイルス感染拡大で制限していた経済活動を全国規模で緩和することを決定した(カザフスタン首相公式ウェブサイト4月27日)。

政府は既に4月20日から、首都ヌルスルタンとアルマトイの2都市で企業活動の緩和を開始していた(2020年4月20日記事参照)が、感染拡大に大きな影響がないとみて国内の全地域で4月28日から企業、事業所の一部営業を許可した。

ダウレン・アバエフ情報・社会発展相によると、製造、建設、物流分野の企業や、自動車販売店、ガソリンスタンド、銀行、公証役場、市民センター(サービス担当セクションのみ)などが全国で営業を許可される(シムケント市は5月1日から)。ヌルスルタン市では不動産、保険会社、家電量販店、ペットショップ、苗木販売店など、アルマトイ市では自動車修理サービス、洗車、タイヤ修理、家電製品の修理、広告代理店、農業機械販売店、自動車販売店、情報通信サービスなどの営業を許可した(「ザコンKZ」4月27日)。

さらに、ヌルスルタン~アルマトイ間の航空便の運航を5月1日から限定的に再開する。市民の外出も緩和し、集合住宅敷地内の中庭や遊戯場で過ごすことなどを許可した。ネット上では市民の喜びの声が多く、ヌルスルタンでは市内の人通りや車の量が増えている。

一方、政府は依然として感染拡大を警戒しており(注)、非常事態宣を5月11日まで延長した。ラマダン(断食月)をはじめとする行事は家族単位で行うよう指示している。

(注)4月28日午後7時現在、感染者数3,019人、死者25人、回復者754人(「テングリニュース」4月28日)

(増島繁延)

(カザフスタン)

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