フライト運航停止措置を英国やオランダなどにも拡大、緊急事態宣言は期間延長へ

(ルーマニア)

ブカレスト発

2020年04月09日

ルーマニア内務省は4月4日、新たな新型コロナウイルスへの対策として第7号軍事令を発表した。今回、新たにオーストリア、ベルギー、スイス、米国、英国、オランダ、トルコ、イランの8カ国との間で、4月5日午後11時から14日間のフライト運航が停止された(ただし、政府専用機、貨物、郵便、人道支援、緊急医療サービスなど必要性が認められるフライトは対象外)。加えて、既に運航停止中のフランス、ドイツからの旅客機の就航の停止期限が4月8日からさらに14日間延長となった(2020年3月27日記事参照)。この結果、在ルーマニア日本大使館の調べによれば、現在、ブカレストから日本への帰国ルートのうち比較的単純な経路は、ドーハを経由するカタール航空便のみとなっている。

さらに同軍事令では、非常事態宣言期間中の陸上旅客サービスも、イタリア、スペイン、フランス、ドイツ、オーストリア、ベルギー、スイス、英国、オランダ、トルコとの間で停止される。このほか、ブカレストの東方約150キロにあるヤロミツァ県ツァンダレイ町が新たに隔離地域として指定された。

クラウス・ヨハニス大統領は4月6日に記者会見を行い、緊急事態宣言の期間を1カ月延長することを表明し、来週初めに大統領令を発する予定とした。ルーマニア国内での感染拡大状況はいまだピークに達していないとの認識の下、各種措置は緩和せず引き続き対策を講じていく姿勢だ。

(ミンドル・ユニアナ)

(ルーマニア)

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