首都圏の新型コロナウイルスによる封鎖を繰り上げ解除、他地域も感染拡大で差が縮まる

(フィンランド)

ロンドン発

2020年04月16日

フィンランド政府は4月14日、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため3月28日に施行した首都ヘルシンキを含むウーシマー郡と他の地域との移動制限(2020年4月1日記事参照)の解除を決定、翌15日に適用開始した。当初予定していた4月19日の期限から4日繰り上げての終了となる。

制限解除の理由について政府は、ウーシマー郡は依然として他郡と比べ感染者数が多いものの、現在は他郡での症例も増えていることからその差は縮まっており、制限を継続する根拠は存在しなくなったと説明。一方で、国内を含む不要不急の旅行は引き続き控えるよう強調した。既に施行中の学校授業の遠隔学習や公営施設の閉鎖、飲食店やバーなどの持ち帰りを除く店内営業の停止措置などは継続する。

フィンランド保健福祉研究所(THL)によると、4月15日までの新型コロナウイルスの国内感染者は累計3,237人、死亡者は72人となった。ヘルシンキを含むウーシマー郡では2,038人の感染者が確認されている。

(前薗香織、杉田舞希)

(フィンランド)

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