移動・営業制限措置の3段階の緩和戦略を発表、5月4日から
(ベルギー)
ブリュッセル発
2020年04月28日
ベルギー連邦政府は4月25日、国家安全保障評議会の決定を踏まえ、外出禁止などの各種制限措置を段階的に緩和していく3段階の戦略を発表した(在ベルギー日本大使館による仮訳文
も参照)。
既存の措置は5月3日まで維持され、5月4日以降状況に応じて緩和プロセスを実施するが、主に以下の3措置は全段階で継続される。
- 人との接触を減らし安全距離を維持する。
- 公共の場ではマスクなどで口と鼻を覆う(5月4日から、12歳以上の公共交通機関の利用者には義務化)。
- 公共交通機関の利用はピーク時を避け、同利用をより必要とする人を優先するために、徒歩や自転車、車などで移動する。
3段階の緩和プロセス
緩和プロセスは以下のとおりだが、日程は変更される可能性があり、唯一「8月31日まで大規模フェスティバルの開催禁止」のみが確実だとした。
○段階1-a(5月4日以降を想定):
・工業およびB2B部門ではテレワークは標準とするが、マスク着用など保健に関する推奨事項の順守により、職場での安全距離を順守出来ない状況を補うことができる。経済活動を再開するためのガイドライン(注)を基に形成される産業界ごとの合意を参考にすること。
・マスクの作成で重要な役割を果たす布販売店と手芸材料販売店は例外的に営業可。
・同居人に最大2人までを加えての屋外活動が可、屋外で人と接触しないスポーツ活動の実施も可。
○段階1-b(5月11日以降を想定):
・身体的接触を伴わない商業店舗が営業可。
○段階2(5月18日以降を想定):
・美容院などの身体的接触を伴う商業店舗の営業の可否や基準を検討
・博物館の再開を想定
・学校の段階的再開。
○段階3(6月8日以降を想定):
・厳格な条件の下での飲食店の段階的営業、続いてカフェ・バー。
・外国旅行や観光、夏の活動、屋外での小規模なイベントの開催などの再開
(注)連邦政府が労使代表や専門家と協議し作成、4月23日に発表。内容は補足される可能性がある。
(大中登紀子)
(ベルギー)
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