和歌山県とタイ・ラノーン県、共通の地域資源を有する自治体同士が交流
(タイ、和歌山)
和歌山、バンコク発
2020年04月03日
和歌山県とタイ南部のラノーン県の自治体間交流が活発になっている。ジェトロは1月31日~2月5日、和歌山県の商工会議所青年部や事業者、自治体などで構成したミッション団をタイに派遣、ラノーン県を初めて訪問した。
ラノーン県では、若手経営者同士の親交を通じてビジネス連携の可能性を探ったほか、チャットポット・ピャムプトラ知事に対し、誘致戦略としてSNSを利用したプロモーション方法やワーケーション(注)でのIT企業誘致など先進的な事例を紹介。地方創生で課題を抱える両県の可能性を探った。
2018年に始まったラノーン県との交流
ラノーン県は観光業と農業、漁業を主要産業とし、産業構造の面で和歌山県と親和性が高い。チャットポット知事は2018年に、観光振興、農水産加工、行政施策の先進事例を学ぶため、和歌山県を初めて訪れた。和歌山県を代表する果樹加工企業のほか、世界的に有名な観光情報誌「ロンリープラネット」や宿泊情報サイト「エアビーアンドビー(Airbnb)」で高い評価を受ける観光資源の視察をして以降、両県は交流を継続させている。
ラノーン県庁訪問の様子(ジェトロ撮影)
今回のミッション参加者は「普段は会うことができない方と多く面談できて有意義なミッションだった。商売においても新たな気付きがあった」などと話していた。
(注)ワーケーションとは、ワークとバケーションをつなげた米国発の造語。リモートワークを活用し、リゾート地など環境の良い場所で休暇や研修を兼ね、短中長期的に滞在して仕事を行う取り組み(和歌山県庁ウェブサイトから)。
(新井淳也、ナパポン・リアントーン)
(タイ、和歌山)
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