アルジェリア連帯開発国際協力庁を創設、国際協力事業を強化

(アルジェリア)

パリ発

2020年04月28日

アルジェリアのアブデルマジッド・テブン大統領は4月20日、新設の連帯開発国際協力庁(ALDEC)の長官にモハメッド・シャフィック・メスバ氏を任命したと発表した〔2020年4月20日付、アルジェリア通信(APS)〕。メスバ氏は、英国王立国防学院を卒業し、アルジェ大学政治学の博士号も取得している、国家人民軍(ANP)の元将官だ。

テブン大統領は、2月9、10日にエチオピアのアディスアベバで開催された第33回アフリカ連合(AU)首脳会議に出席し、アフリカ諸国を中心に、外国とあらゆる面での協力を強化する意向を明らかにした。9日の本会議では、アルジェリアの国際協力政策を強化する新たな枠組みとして、同庁の創設を公式に発表していた。

2020年2月11日付20-42号政令PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で、同庁の運営、管理、ミッションと予算が明らかにされた。アルジェリア政府の開発協力政策を一元的に担う実施機関として、開発途上国への国際協力とアルジェリアに対する国際協力の受け入れを行い、大統領が管轄する。独立した法人性を有し、独自の予算を保持する。主要な活動内容として、人材育成支援、技術協力、資金協力、国際緊急援助などを開発途上国に提供するとともに、アルジェリアに対する協力受け入れの調整も行う予定。他国の国際協力機関との交流も強化する。

アルジェリアでは、2020年財政法で国際的な開発金融機関による資金調達が可能となったため、今後、海外の金融機関による借款スキームが増加する可能性がある(2020年1月21日記事参照)。ALDECの創設は、アルジェリアを対象とした国際協力事業の可能性をさらに広げるものになりそうだ。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア)

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